ヨコノリ

不動産業界の歩き方

様々な不動産投資の種類と投資家

不動産投資はワンルームマンションの他に、アパートや一棟マンション、一棟ビル、駐車場、海外不動産、区分オフィスなどなど
そのバリエーションは多岐にわたって存在します。しかしすべてに共通して言えるのは空間や場所を貸して賃料を貰うということです。
なのでそのモノに人が借りたくなる要素が多くないといけないわけで、山奥の誰もこないような場所に部屋があっても誰も借りてはくれないのです。
 
投資用ワンルームマンションは比較的東京の立地の良い場所に存在していることが多いため、人が借りてくれない心配はそれほどする必要はありませんが、郊外のアパートや地方都市の一棟マンションなどはこれからの人口減少時代、賃貸需要は益々減少していくなか様々な工夫を凝らしていかないとなかなかその運営は難しいと言えるでしょう。
 
しかし2013年から2017年にかけていわゆる一棟物件バブルが発生していたのですが、その要因のひとつに購入すればキャッシュフローが潤沢になり、うまくやればサラリーマンを卒業できる!という触れ込みがあったのも大きく影響しています。私の個人的な知り合いは上手く当時の波に乗り、あらゆる金融機関から融資を使いまくり、総額80億円程度の不動産を入手してました。相当な強者です。かたや、かぼちゃの馬車事件で騙されたエリートサラリーマンの方や、都内のサンタメ業者から相当な高値で地方物件を掴まされた人も多くおります。一棟物件で1億円程度のものを複数、浮世離れした金額で購入してしまうとその後のリカバリーが相当困難です。
 
その点ワンルームマンション投資は大きく儲かりもしない代わりに、大きく損もしない投資であると言えるでしょう。(ジワジワと損はしていきますが、、)昨今新築ワンルームマンション投資(若しくは築浅中古)をする人が増加している背景として、年金不安や働き方改革による副業解禁な社会ムードの後押しの中、一定数が不動産投資に目を向けアパートや一棟も視野には入れるもののスルガショック以来一棟物件への融資がほぼ凍結しているため、一棟マーケットがほぼ壊滅状態であり、不動産プレイヤーもワンルームマンションマーケットに流れ込んできているのも手伝っていることが考えられます。
 
一棟マーケットが壊滅と言いましたが、買える人がゼロではないわけです。ではどのような人が購入できるかというと1割2割の頭金が出せる人、ということになります。例えば1億円の物件であれば諸費用含め2000万円程度の自己資金が必要ということになり、普通のサラリーマンではなかなかその金額をキャッシュ投下できる人は多くありません。よほど外資系勤務で高年収であるとか、開業医であるとかでないとその頭金の用意は難しい事になります。
 
若しくは地主一家で資産価値のある土地を所有していたりすると、その土地に担保をつけて融資がでることもありますがそういった人も
全体の中ではそれほど多くはありません。
 
以上の原因から一般的なサラリーマンはワンルームマンション投資をする人が多いということとなるわけです。
 

ワンルームマンション投資はどのくらい利益がでるのか

ワンルームマンション投資で億万長者になれるのかというと、それは非常に難しいです。特に自己資金をほとんど用意せずにフルローンに近い状態でいくつか購入したところで、億万長者どころかいわゆる【不動産投資で金持ち父さん】になることは不可能といえるでしょう。


不動産投資で金持ちになってサラリーマンをリタイア!というセミナーが一時流行りましたが、それらは基本的に一棟物件の大きなグロス(価格帯)のものをフルローンやオーバーローン(諸費用込みのローン)で購入して、尚その不動産からのキャッシュフローと融資返済のギャップ(イールドギャップといいます。)が大きくプラスになるようにして、且つそのような物件を可能な限り増やしていく手法なわけです。


そもそもワンルームマンション投資の場合はそもそも一部屋だけですので家賃がよくても9万円程度、そこからローン返済が8万円程度となるわけでさらに管理費等の支出もありますから、キャッシュフローがプラスになること自体が非常にまれなわけです。築年が25年超の古い物件で利回りが9%程度回っているものを上手に購入することができればプラスのキャッシュフローもつくれますが、新築や築浅ワンルームマンションではそのようなことは不可能です。


では築の古い利回りが高いものだけを買えばいいのかというと必ずしもそうでもなく、利回りが高いということはそのリスクも高いということに
なるわけです。わかりにくいかもしれませんがハイリスクハイリターンという言葉があるようにワンルームマンション投資の世界もその定義はその通りであります。


例えば地方都市の築30年程度のワンルームマンションでは利回りが12%以上のものもあったりもしますが、では新築と比べて倍以上の利益を見込めるのかというとそうでもありません。やはりそこには空室リスクが大きいという理由が存在しているからです。
地方でなく首都圏であっても築が古いものであれば8~10%程度の利回りのワンルームマンションは存在しています。


大まかにまとめると、
新築:4%程度
築15年以内:6%程度
築30年以内:8%程度
築30年超:8%超え


ひとつの目安になるとおもいます。


都心新築のワンルームマンションは利回りが低い分、空室リスクも低く安全であることは間違いありません。
どちらが良い悪いという話でもなく、ご自身がどのようなスタンスでワンルームマンション投資をしていくかという指針を認識することが大切です。

ワンルームマンション投資は手間いらず

不動産投資はどのような形態であれ、人に部屋(事務所)という空間を貸してその対価としてお金を頂戴するビジネスです。
では部屋に不具合が起きたときや、毎月の家賃の回収などの管理は自分でやるのか?ということですが、基本的には不動産の管理は
不動産の管理会社が代行してやってくれます。
 
自分でやってはダメということではありませんが、サラリーマンをやりながら副業でワンルームマンション投資を行うわけですので
自身の仕事中に入居者から緊急連絡などが入っても普通は対応できませんよね。なので、新築ワンルームマンションや築浅ワンルームマンション投資をしている方のほとんどが管理会社に管理の代行を頼んでいるのが現状です。
 
では管理を委託するのに費用がいくらかかるか?ということですが、相場は一部屋3000円程度となっております。たまに1000円とか
非常に安価な価格設定をしている管理会社もありますが、そこは販売時にしっかりと利益を確保しているので管理はおまけ的なノリでやっている場合と、若しくは安い金額でオーナー情報を取得していずれ売却の際で利益を取ろうと考えているケースもあります。
 
管理会社の仕事内容としては入居者の集金代行や滞納時の督促活動、クレーム含めた連絡対応にはじまり、室内不具合が発生したときの工事業者の手配、退去時の立会い、再募集の広告活動、新入居者との賃貸契約業務や保証会社の斡旋・契約になっています。何もなければ特段大したことはないのですが、そこはやはり人が生活している場ですのでなにもないことはなく細かいことがいろいろと発生するわけです。
 
投資用のワンルームマンションの場合は管理会社は上記に挙げた賃貸管理会社の他に建物を管理している会社の存在もあります。
これはそのほとんどが開発デベロッパーの関連グループ会社が対応していることが多く、毎月ワンルームマンションの共有部分(エレベーター、階段、エントランス等)の清掃や、定期的に発生する大規模修繕工事(外壁塗り替え・屋上防水工事等)のときに使うための修繕費用を
積立ます。これは投資用ワンルームマンションに限らずファミリータイプの分譲マンションも同様のことではありますが、毎月建物管理会社にい管理費・修繕積立金という名目で支払う必要があります。
 
投資ワンルームマンションに関しては新築時は当初の利回りを高く見せたい思惑があるため、管理費・修繕積立金は非常に安く設定されているケースが多く、5年10年経過するにつれて値上げしていくことが一般的です。
 
収入である家賃は年々下落トレンドするのに対して、支出である管理費・修繕積立金は上昇トレンドしていくという事実をしっかりと認識しておく必要がありますね。
 
 

<ワンルームマンション投資に向いている職業>

 
 
投資用ワンルームマンションに限らず、アパート、一棟マンション、一棟ビルと、不動産投資はその部屋を人に貸して賃料を貰うというビジネスであります。なぜ投資用ワンルームマンションが多くのサラリーマンが購入するかというと物件を購入するための融資が非常につきやすい状況があるからです。
 
主にオリックス銀行、ジャックス、イオン銀行等が1.6%~1.9%程度の金利で最長45年もの期間の融資をしてくれます。
貸し出す相手は上場企業の社員、公務員、看護師など安定している職業の方がより有利に借入することが可能です。
 
ワンルームマンションの価格は近年非常に高騰し、利回りも下がってきておりますが新築、中古ともに購入される方は年々増加傾向にあります。新築ですと3000万円程度、中古でも2000万円程度の物件が多い中、新規にワンルームマンションを購入する方は基本的にはフルローンで(頭金10万円程度)買うことが出来る状態にあり、一人で3戸4戸とまとめて購入する人も多いです。
 
利回りがあまり高くないのにそれで平気なのかと言いますと、やはり銀行借り入れの条件が非常に優れていることが挙げられます。
金利もさることながら期間が非常に長くとることが出来るので利回りが決して高いとは言えないワンルームマンション投資(ここでは新築若しくはそれに準ずる築浅物件のことを指します。)でも微々たるものですがキャッシュフローが発生するというわけです。
 
とはいえそれはあくまで表面上な話であり、多くの販売営業の方は家賃とローンの支払い程度の説明に加え管理費・修繕積立金の費用くらいしか話しませんが、実際は賃貸の管理費用や固定資産税、空室になった際の現状回復費用や募集をするときの広告費用まで様々な経費が発生してくるわけです。
 
ただ多くの方(私の感覚値ですと90%以上)が購入時にそれほど深く考えることをせずに、営業マンに言われるがまま購入しています。
そして、購入して3年5年経過してきてなにかこのままで良いのかな?と感じ始めたときに実はその買い方は微妙だった、、と気づくケースが非常に多いです。
 
そして売却をしようと思っても、売れる金額よりも銀行借り入れの残債が多く残ってしまい持ち出しをして売却するか、残債が減少するまで
毎月のマイナスのキャッシュフローを我慢しながら持ち続けるかの2つの選択に迫られることになるわけです。
 
 
 
 
 
 
 

コロナショック

学校が休校になり、不要な外出は控えよとなり、株価は激減し

おおきなインパクトを起こしているコロナショック。

 

多くの業種(特にイベント系や飲食系、旅行系など)がダメージをくらって辛いことと存じます。

 

幸いにも不動産仲介業に関しては今のところそこまで大きな影響はなく、自分のことだけを考えればダメージはない状態であります。

 

とはいえ、ガラガラの飲食店などを見ると他人事ながらも心配になり

踏ん張ってほしいなと感じます。

 

中小企業の経営なんて日銭を回しているのが現状なのは自分自身経験しながらよく理解しているので日銭が入らない状態がいかに恐ろしいことかということもよく分かります。

 

しかし、今回のコロナ事件は誰のせいでもなく発生したことをすべて受け入れる必要があるのもまた経営者の義務でもあります。

 

また、皮肉なことに人の動きが少なくなった結果、地球環境には良いこととなったのではないかとの報道も目にします。

 

前回の世界的な事件といえばリーマンショック。それが2008年9月。

あれから11年ちょっと。

10年ひとサイクルで景気の波がまわるとよく言われますが、

今回もそのタイミングなのでしょうか。

 

これから先、どうなるかは分かりませんが目のまえの現実をしっかりと受け入れて毎日をしっかりと生きていこうと思います。